INSTANT-COFFEE
川原で飲む安くてまずいインスタントコーヒーがまた格別な理由。
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8時
久しぶりに家からすぐの川原で朝食。
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何も無い朝
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何も無い自分1人と
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まだ誰もいない橋の下
先週のレザーのワークショップに来てくれた2人も完成度高かったなー。ものづくりにはその人の性格がすごく反映されると思う。
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最近すっかりコツを掴み出した燻製〔くるみのスモークウッド〕でマルエツで買ったあらびきポークウインナー、ベビーチーズのアーモンド、そして家で茹でてから持ってきたゆで卵。
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スープは中ぐらいの玉ねぎ半分と冷蔵庫の中でちょっと乾いてしまったシメジ。そして先ほどのウインナー2本。
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味付けは固形コンソメ一つに塩胡椒、七味があったのでそれも。
あと適当にオリーブオイル。
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とりあえず燻製とスープをセットしてあとはひたすら川の流れとともに過ぎていく時間を感じ、ぼんやりと頭の中で浮かんでは消えていく映像に意味付けをして行く作業。
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途中、下っ腹が出たオタクっぽいおっさんが、「チョウゲンボウ」なる鳥がいるかと自分に尋ねる
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知るわけがない。
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もしかしてバードウォッチングしてる人に見えたのかもしれない。
確かに今日はデニムのハットに40年代のハンティングジャケットをパーカーの上に羽織、
リーヴァイス501に白のジャックパーセル。ウェリントンのメガネをかけてA-LITEのモナークチェアにゆらゆらしながら川を眺めていたらそう見えなくもない。
むしろ足りないものといえば双眼鏡ぐらいなものだし。
ひたすら左側から当たる日差しに、右から左に流れる玉川。頭上を走る246に野球の試合のバットがボールを打ち返す音。
おーっとまずいコーヒーを飲むのを忘れていた。
サーモマグなのでまだ暖かい。
燻製をセットして40分ほど、スープは煮込むこと30分。
いい感じに照りがついたウインナーのボイルドエッグ。
チーズの色も申し分ない!
特別なスープの方は玉ねぎの甘みがスープの中に溶け出し、さっきまで干からびそうだったシメジも息を吹き返したかの様子。
たっぷり時間をかけて作った朝食に口をつけるこの瞬間がいい。
いろんなものが自動化され時間がかからなくてもできるようになったからこそ逆にこういう事に時間をかけれるようになったのかもしれない。
未だに洗濯が洗濯板だったら、いまごろは川に洗濯に来てるだろう。
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大きな桃が流れてくる時代でもない。
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オリーブオイルを垂らし表面を軽く焼いた8枚切りのトーストの1枚に、燻製したウインナーとチーズ。そしてマルエツで買った「日々に疲れてそうなレタス」をちぎって粒マスタード&塩胡椒。
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はみ出したレタスが落ちそうになるのを救うように食べるひと口目。
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今更言葉で表現する必要ありませんね。
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その通りです。
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そうしかないんです。
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なんせこんなに時間をかけて用意した朝ごはんですから。
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美味いんです。
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それをできるだけよく咀嚼してから喉に押し込む。
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スープを飲む。
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またかじる。
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スープを飲む。
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その繰り返し。
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そうその繰り返し。
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そこが悩みどころなんだよね。
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