HITSUJIWOMEGURU-BOUKEN BY HARUKI-MURAKAMI

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羊をめぐる冒険を読んで

自分の生まれた年に出版された村上春樹の3作目の長編小説

既に読んだような読んでないような気がして手に取りました。久々の村上春樹ワールドに触れました。

 

一人の広告代理店を共同経営する青年が主人公の物語。いつものことですが、タイトルだけでは話の内容が全く想像できません。

何気なく過ごす日常の中に現れる「羊」というキーワード。

架空の物語のはずなのに妙にリアリティがある。それでいてどこかはっきりしないもやもやとした霧の中に入っていくようなこの感触が大好きです。

徐々に明かされていく羊の謎。

人間の中に羊が入り込むという訳のわからない状況なのにもかかわらず真実味がある。

気が付いたらページの先が気になって仕方ない状況。表現力と比喩の美味さにいつも驚きながら読んでいます。

次は「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」を読み直してみようかなと思います。