DANCE DANCE DANCE BY HARUKI-MURAKAMI
村上春樹の長編小説、ダンスダンスダンスを読んでの感想
「羊をめぐる冒険」の鼠の死から4年、主人公はいるかホテルを再び訪れる。
そこから始まる無くしたもの探す物語。
手がかりはいるかホテルのみ。そこに行けば何かがわかり何かがつながる気がする。
いるかホテルは以前の名前を残したまま、近代的なホテルと様変わり。何故か名前は
そのままに。
それは僕の為だという「羊男」
羊男「とにかく上手に踊るんだ。それも誰よりもうまく。なんで踊るのかなんて疑問に思ってはいけない。ステップを止めてはいけない」
「踊り続ければ必ず導かれる」
「繋がっているんだ・・・。」
物語はゆっくりと動き出し、奇妙な人々との出会い。ありえそうでありえないような出来事が次々と起こる。
消えていく・・・
無くしてく・・・
通り過ぎていく・・・
生の危うさや日々が繰り返されるという漠然とした思い込み。
明日には大事な人がいなくなる事もある。
手がかりが表れては消え、蜘蛛の糸をつかんではちぎれ、つかんではちぎれしているよう、少しずつ繋がりが見えていく。
決して予想できない展開。
村上春樹ワールドに吸い込まれていき、いつしか時間の間隔を無くしてしまう。
片腕の詩人
人気俳優
高級娼婦
もう”現実”と”夢の中”の境目がどんどん曖昧になっていき、たまにひっくり返る。
村上春樹の作品を読むたびに思いますが、心と思考の変化が非常にリアルに表現されていて、自分自身今まで言葉で認識したことが無いことを文字にしてくれるのが読んでて楽しい。
終わり方が深い井戸の中に入っていくような感じでは無くてよかった。
次は何を読もうかなと。
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